お口の中の衛生状態を良くする

ハミガキをしっかり行う・プラークコントロール

 歯をみがいているのに口臭がある・気になるという方は多いと思います。ハミガキをしっかり行っていても、口臭の原因となる「歯垢・プラーク」は、50~70%しか除去できない、と言われています。

 ですので、正しいハミガキを行う必要があります。

 では、正しいハミガキを行うためには・・・ハミガキの自分のくせを知りましょう。彼(歯垢)を知り己(自分のくせ)を知れば百戦(虫歯・歯周病・口臭)殆うからず、と孫子も言っています。


歯ブラシ

 このメーカーが良い! あの商品がすばらしい! ということはなく、実際に使用しても自分の使いやすいものを選びましょう。奥歯は磨き残しが多いため、ヘッドの小さいモノが良いです。また毛先の柔らかいモノが良く、あまり固すぎると歯と歯の間の磨き残しができてしまいます。

 歯ブラシによる磨きで、歯垢の50~70%を落とせると言われています。

 そして歯ブラシは、1~2ヶ月ぐらい使用したら交換しましょう。毛先が開いてしまった歯ブラシは、ハミガキ効率が非常に低下してしまいます。


デンタルフロス

 聞き慣れない言葉ですね。これは、絹糸や合成繊維などの繊維を用いた、歯間を清掃するための細い糸のことです。用途が似たものに「歯間ブラシ・糸ようじ」があります。

 これを歯ブラシと併用することで、90%程度の歯垢が除去できると言われています。


歯磨き粉

 これはあると便利ですが、なくても構いません。しかし、歯を磨いた後の爽快感がないのはやや寂しい気もしますね。

 ただし歯磨き粉を使ったあとの爽快感で、歯を磨いた気にはなってはダメです。また量もブラシ部分の4分の1ぐらいの量で十分です。
 液状の歯磨き粉(液?)がありますが、歯周病がある方には良いと言われています。歯の間や隙間など隅々まで薬液が届くため、歯周病予防・治療の役に立つようです。


歯垢染色剤

 歯垢は、歯の色に近いため肉眼で識別するのは困難ですが、これを使えば赤色や青色などに染め上げるため、肉眼でも歯垢がはっきりと識別でき、磨き残しが分かりやすくなります。

 染色剤ですので、衣服などに付くと大変なので、取り扱いには注意してください。しばらくは色が残るので、人前などへ出かける機会の前にはやらない方が良いかもしれません。


上手な歯磨きの方法

  1. まずは、普段通り歯を磨きましょう。特別なことを気にせず、いつも通りに磨いてください。
  2. ここで「歯垢染色剤」を使います。いかがでしょうか、磨き残しの歯垢がよく見えますか?
  3. この磨き残しめがけて、鏡を見ながら歯を磨きましょう。

    そんなに力を入れなくても、歯垢が落ちるのが分かるでしょうか。あまり力を入れず、小刻みに動かすのがコツです。

  4. それでも落ちない部分が出てきます。ここで「デンタルフロス」の登場です。

    これを用いれば、歯ブラシでは落とすのが難しかった部分の歯垢が落とせると思います。

  5. もう一度鏡を見てみましょう。いかがですか? きれいに磨けましたか?
  6. それでも、落ちない部分は、歯医者さんへ出かけて、ハミガキの方法をレクチャーしてもらうのも良いですね。

 さて、ここで注目すべき点が、2番です。普段通りハミガキを行うと、普段通り2番で染められた場所に歯垢が残りますので、今度はここを意識してハミガキを行ってみて下さい。

 磨き残しを意識しながらハミガキを行えば、自然と効率の良いハミガキができるようになるでしょう。


舌のケアも・・舌苔(ぜったい)を取ろう

 鏡を見ながら、舌を出してみて下さい。なにか白いこけ?の様なモノが付いていませんか? 付いていない人もいます。
 これが「舌苔」といわれるもので、雑菌や食べかすの塊です。

 これも口臭の原因になりえますので、きれいに落としたいところですが、歯ブラシは使わないで下さい。舌は柔らかいため、非常に傷つきやすく、その傷が口臭の原因になることがあります。

 舌専用のブラシがありますので、それを利用するのが良いでしょう。